時期・タイミング

カメムシのペットボトル捕獲器を自作|誘引トラップとの違い

透明なペットボトル捕獲器をカメムシの下へ静かに近づける様子

この記事で紹介するのは、餌や光でカメムシを呼び寄せる「誘引トラップ」ではありません。目の前にいるカメムシを、落下する動きを利用して受け止める非誘引型のペットボトル捕獲器です。

家庭で1匹ずつ捕まえる用途なら、透明なペットボトルで簡単に自作できます。一方、屋外で光や餌を使う誘引トラップは、周囲のカメムシまで集める可能性があります。家の中、ベランダ、畑では目的と置き場所が異なるため、両者を同じ仕掛けとして扱わないことが大切です。

最初に確認

ペットボトルを切る作業では手袋を使い、切り口をテープで覆ってください。殺虫剤や誘引剤を使う場合は、製品ラベルの対象害虫・使用場所・希釈方法を優先します。

誘引トラップとペットボトル捕獲器を使い分ける

室内は「寄せる」より「目の前の1匹を捕る」

室内にいるカメムシは、刺激すると臭いを出すことがあります。叩いたり掃除機で強く吸ったりせず、虫の下へ容器を近づけ、落下する性質を利用して捕らえる方法が向いています。

この使い方なら餌は不要です。誘引物を室内へ置くと、外からの侵入を増やすおそれがあるため、まずは目の前の個体を静かに捕獲し、侵入口をふさぐことを優先しましょう。

屋外の誘引型は「集める影響」まで考える

夜間に光へ集まる性質を利用した捕獲例はありますが、カメムシは種類が多く、植物や季節によって行動も異なります。砂糖水、果物、酢などを混ぜる自作レシピはネット上に多数ありますが、対象種への有効性や安全性が十分に確認できないものもあります。

家の出入口や洗濯物の近くへ誘引型を置くと、捕獲より先に生活場所へ近づける可能性があります。試す場合は建物から離し、子どもやペットが触れず、雨水が入らない場所を選び、短期間で効果を確認してください。

ペットボトル捕獲器の作り方

準備するもの

  • 空の透明ペットボトル(500ml程度でも可)
  • カッターナイフまたは丈夫なはさみ
  • ビニールテープまたは布テープ
  • 食器用中性洗剤を少量
  • 作業用手袋

透明な容器は中へ入ったか確認しやすく、軽いので壁や天井付近でも扱いやすい利点があります。大きな容器ほど捕まえやすいとは限らないため、自分が片手で安定して持てる大きさを選びます。

漏斗型にする手順

  1. ペットボトルを洗って乾かし、ラベルを外します。
  2. 上から3分の1ほどの位置で切り分けます。
  3. 口側の部品を逆さにし、本体へ差し込みます。
  4. つなぎ目と切り口をテープで覆い、外れないよう固定します。
  5. 底へ中性洗剤を薄く広がる程度に入れます。

切り口が鋭いままだと手や壁を傷つけます。テープが浮いていないか、口側の部品が抜けないかを使う前に確認してください。子どもに作業を任せず、完成品も手の届かない場所で保管します。

切らない簡易型も選べる

刃物を使いたくない場合は、空のペットボトルの口をカメムシの下へ近づけ、そのまま落としてふたを閉める簡易型でも構いません。天井など口を直接当てにくい場所では、厚紙を添えて容器へ導く方法もあります。

漏斗型は逃げにくい一方、工作時のけがに注意が必要です。1匹をすぐ捕りたいだけなら、無理に複雑な形を作る必要はありません。

臭いを出させにくい使い方

下から近づけて、自分から落ちるのを待つ

カメムシの真下へ捕獲器の口を近づけ、必要なら壁や天井をそっと刺激します。強く押しつぶしたり、何度も追い回したりすると臭いを出すことがあるため、ゆっくり動かします。

日本農業新聞でも、ペットボトルを利用してカメムシを捕獲する方法が紹介されています。高い場所では無理に椅子へ乗らず、安定した道具を使うか、届く位置まで移動するのを待ちましょう。

日本農業新聞「カメムシ、ペットボトルで簡単捕獲」

洗剤は少量にし、混ぜ合わせない

底に中性洗剤を入れる方法は、容器内から逃げにくくする目的で紹介されています。大量に入れる必要はありません。漂白剤、酸性洗剤、殺虫剤などを自己判断で混ぜると危険なので、家庭用薬剤同士は混合しないでください。

洗剤を使わず捕獲し、屋外で放す方法もあります。処理方法は住環境や発生数に合わせて選び、容器を開けるときは再侵入しないよう建物から離れます。

屋外や畑で誘引トラップを使うときの注意

玄関・窓・洗濯物のそばは避ける

カメムシは暖かい場所や光へ近づくことがあります。侵入を防ぎたい場所のすぐ横で光を使うと、かえって窓や外壁へ集める可能性があります。誘引するなら、玄関、換気口、物干し場から距離を取りましょう。

設置後は毎日確認し、捕獲数、周囲に増えていないか、別の昆虫が多数入っていないかを記録します。効果が見られない、ほかの虫ばかり捕れる、臭いが出る場合は中止します。

畑では対象のカメムシを確認してから対策する

農作物を加害するカメムシは種類によって寄主植物や発生時期が異なります。家庭向けの捕獲器を置くだけで、畑全体の被害を防げるとは限りません。まず葉、実、茎の被害と虫の写真を記録し、都道府県の病害虫防除所や農業改良普及センターの発生情報を確認してください。

農薬を併用する場合は、対象作物と対象害虫がラベルに記載された登録農薬だけを、使用時期・回数・希釈倍率どおりに使います。食用作物では自作液を安易に散布しないでください。

捕獲後の処理と再侵入の予防

容器は密閉し、自治体の分別に従う

捕獲後はふたや袋で密閉し、こぼれないようにします。洗剤液や虫の処理方法は自治体の案内に従ってください。排水口へ大量に流したり、薬剤を含む液を庭へ捨てたりしないようにします。

使い捨てる場合は、容器外側の汚れを拭き、袋を二重にするなど臭い漏れを防ぎます。再利用する場合は屋外で洗浄し、食品用としては使わないでください。

大量発生には侵入口対策を組み合わせる

数匹を捕る道具は、発生源や侵入経路をなくすものではありません。窓枠、網戸の隙間、換気口、配管まわりを確認し、破れた網戸や隙間を補修します。洗濯物は取り込む前に表裏を確認し、付着していたら屋外で落とします。

毎日多数入る、手の届かない場所に集まる、薬剤の安全な使用判断が難しい場合は、無理に自作トラップだけで対応せず、自治体の相談窓口や害虫駆除業者へ相談しましょう。

まとめ

ペットボトル捕獲器は、室内で見つけたカメムシを刺激せず捕らえる非誘引型の道具として手軽に自作できます。切り口をテープで覆い、下から静かに近づけるのがポイントです。

一方、光や餌で集める誘引トラップは、置き場所を誤ると生活場所へ虫を寄せる可能性があります。室内・屋外・畑の目的を分け、効果を確認しながら短期間で使い、侵入口の補修や発生情報の確認も組み合わせてください。

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