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自転車事故、賠償の備えにはどんな保険に加入すればいい?

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最近は自動車ではなく自転車を移動の手段に使う人も増えてきました。
そうなると心配なのが自転車での事故ですね。

自転車事故は約5分20秒に1回発生しているといわれています。

自分のけがもありますが、自転車事故の加害者になってしまうこともあるかもしれません。

自転車が起こす事故だからと大したことがないと思いがちですが、過去の判例として賠償額 9,521万円にも及んだことがあります。

自転車で女性にぶつかり意識不明とさせる事故を起こした子供の母親に賠償を命令。
賠償金額:9,521万円
(神戸地方裁判所 2013年7月4日判決)

これだけの金額になる可能性があるならば、万が一の時の賠償へ備えるため保険を頼ることになりますね。

自転車事故に備えるためには2種類の保険があります。

自転車事故への備え
・自転車保険
・個人賠償責任保険

それぞれの保険の特徴をまとめてみますね

自転車保険

自転車保険は過去取り扱いしている保険会社がわずかしかありませんでしたが、最近の自転車ブームで取り扱う保険会社が増えてきました。

また2015年には兵庫県が自転車保険の義務化を導入し、現在では大阪府、鹿児島県、滋賀県、名古屋市、埼玉県、京都府、神奈川県相模原市など8つの県や市で導入されています。

加入義務地域
埼玉県、名古屋市、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、鹿児島県、神奈川県相模原市
※住民ではなくても自転車に乗る場合は保険加入義務の対象となることがあります。
加入努力義務地域
千葉県、東京都、群馬県、鳥取県、香川県、徳島県、愛媛県、福岡県、熊本県

自転車保険は基本的に3つの保障やサービスで成り立っています。

1)事故の相手に対する賠償責任(個人賠償責任保険)
自転車の事故で相手をケガさせてしまったり、相手の所有物や公共物を壊してしまった時に保障されます。その他にも日常生活中の事故、例えば階下の住民に水漏れ浸水させてしまったとか買い物中に商品にぶつかって壊してしまった。なんてときにも保障される保険です。

2)示談交渉サービス
保険に入る価値が発揮されるのはこのサービスがあるかないかに大きく左右されます。
もちろんこのサービスがなくても保障は問題なく受けることができます。

とはいえ、事故の被害者と直接話し合いをして示談をするのはなかなか困難です。
そのため第三者のあたる保険会社に示談交渉の代行をしてもらうことでスムーズに進むでしょう。

3)交通事故による自分自身のケガ(傷害保険)
自転車で転倒してけがをしたとか、自動車にひかれてけがをした場合に保険金が受け取れます。

自転車保険の保障範囲=相手に対する賠償責任+示談交渉+自分のケガ

個人賠償責任保険

個人賠償責任保険は自転車事故の相手側の保障ができる保険ですが、実は単体では販売されていません。

自動車保険や火災保険、傷害保険の特約として個人賠償責任保険に入ることになります。保険会社によっては日常生活賠償特約とも呼ばれています。

日常生活賠償特約
日本国内における偶然な事故により他人にケガをさせたり、他人の財物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負われた場合の損害賠償金や訴訟費用等を保障します。

個人賠償責任保険(日常生活賠償特約)は保険金額が1億円でも月々100円程度です。
あまりにも安いため単体での加入の受付がありません。

それほど安い特約ではあるけれど保険会社によっては示談交渉サービス付きもあります。なかなかお得ですよね。

ただし特約であるがゆえに主契約である自動車保険や火災保険を解約してしまうと一緒に消滅してしまうので注意してくださいね。

特に自動車の場合は車を乗らなくなるといったことで、火災保険より解約の可能性が高くなりがちです。どちらも示談交渉付きの日常生活賠償特約ならば、火災保険につけておくとうっかり解約といったこともなく安心です。

個人賠償責任保険は保障の対象になる範囲が広いので一家で一つあれば十分です。

賠償保険対象範囲
・本人
・配偶者
・同居の親族
・生計を一にする別居の未婚の子
個人賠償責任保険の保障範囲=相手に対する賠償責任(+示談交渉)
※日常生活賠償特約として自動車・火災保険に付加

自転車保険と賠償責任保険の違い

自転車保険と賠償責任保険の大きな違いは、自分への保障があるかどうかですね。

自転車保険は自転車事故でけがをした場合も保障されますが、賠償責任保険は賠償責任を負った時に保障されるので自分自身に対しての保障はありません。

また自転車保険には示談交渉サービスが付いていますが賠償責任保険(日常生活賠償特約)は必ずしも示談交渉が付いているとは限りません。

保険種類 自転車保険 賠償責任保険
(日常生活賠償特約)
被害者への保障
示談交渉サービス
自分のケガ ×
保険料 3,300円/年~ 100円程度/月

示談交渉サービス付きであるならば保険料も安く済ませることができるので、どちらかと言えばの日常生活賠償特約で付加するほうがおすすめです。

自分のけがも保障してもらえるなら自転車保険がいいのではと思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

ですが、病気やけがのために医療保険に入っている方も多いですよね。
交通事故だからと言って上乗せが必要でしょうか?
必要と思うならば自転車保険を選びましょう。

加入義務がある地域ではもちろん自転車保険を選んでくださいね。

自転車保険と日常生活賠償特約、選択ポイントは
自分のけがに保障が必要か否か

まとめ
自転車人口も増え、それに伴って自転車の事故も多くなってきましたね。
自転車保険加入義務の地域が増えてきたのもその影響でしょう。

自転車保険加入が義務ではなくても、やはり事故の備えに保険は入っておきたいですよね。

自転車保険よりも安価に加入できるのが賠償責任保険(日常生活賠償特約)です。
その保険料の違いは自分のけがへの保障があるか無いかなので、医療保険の加入状況などケガの備えの状況を考えてどちらかを選びましょう。

自動車保険もそうですが、自分が加害者になる可能性があるので必ず示談交渉サービスが付いている保険を選んでくださいね。

事故にあってみないとわからないとは思いますが、当事者同士の示談ではなかなかうまく進まないことが多いものです。保険会社の担当者といった第三者を通して交渉することで解決への時間も短縮することができます。

お客さんで子供が自転車でおばあさんにぶつかった事故がありました。日常生活賠償特約に加入はしていましたが、示談交渉サービスはありませんでした。

県外に住まれていたこともあってこちらではあまりサポートができず、1年たっても相手側と話しがつかない状態でした。

お母さんはすっかり疲弊してしまって、子供も責任を感じてとても落ち込んでしまって二度と自転車に乗らないと言っている等電話で報告を聞く日々でした。

結局、担当を県外の保険代理店に変更してもらいサポートしてもらうことになったので一安心しましたが、示談交渉サービスさえついていれば、事故を起こした子供やお母さんの負担も減ったでしょう。

こんな風にならないためにも、示談交渉サービスは必ずつけてくださいね。