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保険料の前納と一時払い。払い方の特徴とお得度を確認しよう

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保険の契約の際、保障内容が決まっても保険料の払い方で迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

特にまとめて払う一時払いと前納の違いがわからないという方も多いんですよね。
同じようにまとめ払いなのに実は解約の時などに大きな違いが出てしまいます。

早速、それぞれの払い方の特徴やお得度などをまとめてみますね。

一時払いと前納の違いは?

契約の時に保険期間全体の保険料をまとめて払う方法として、一時払いと全期前納(一括洗い)という2種類の払い方があります。

一時払い:保険期間全体の保険料を1回で払い込む
全期前納(一括払い):保険期間全体の保険料を保険会社に預ける

一時払いは「払い込む」けれど前納は「預ける」という違いがあるんですよね。

例えば保険の払い込み期間が10年だった場合、全期前納は10年分の保険料を預け、保険会社が年払いと同様に毎年1年分が保険料に充当していきます。

先にお金を預けるけれど、保険料としての支払い=充当は毎年行われることになるので、保険料控除も毎年対象になります。

二つの払い方は解約や保険料免除の事例になった場合に大きな差があります。

全期前納の場合は保険料を預けているので、1年経過した後に解約をした場合には解約返戻金とともに約9年分の保険料が戻ってきます。

一時払いの場合は解約返戻金だけしか戻ってきません。

じゃあ、一時払いの方が何かと損なのかと思ってしまうかもしれませんが、一時払いには大きなメリットがあります。それは他の支払い方に比べて保険料の総額が安くなることなんです。

保険料の基礎となる数字は予定利率と予定事業費率、予定死亡率という3つの基礎率から成り立っています。

予定利率:資産運用による収益をあらかじめ見込んだ保険料の割引率

予定事業費率:保険契約の維持に必要な事業運営経費率

予定死亡率:過去の統計をもとに、性別・年齢別の生存者数を予測した死亡率

一時払いの場合は他の払い方よりも予定利率が高く設定されています。

月々の支払いなら少しずつ増えていく保険料を運用していくことになるのですが、一時払いなら何十年分の保険料がまとめて最初に支払われるため、運用の原資が最初から大きいことになります。よって予定利率が高くなるんです。

具体的な事例を見てみましょう。
平成28年10月以前、日本生命一時払い終身保険の予定利率は0.50%でした。

【保険料例】

予定利率 0.50%
契約者 50歳男性
保険種類 終身保険
保険金額 500万円
保険料総額 4,687,350円


保険金額と保険料の差は約30万円。

30万円の利息が付くには銀行に預けた場合何十年もかかってしまうでしょう。
そう考えると定期預金などど比べるとずいぶんお得ですよね。

ただし一時払いの予定利率を見直す保険会社も多く、日本生命でも平成28年10月に予定利率の改定があり予定利率が0.25%に変更されました。

上記と同じ内容でも支払う保険料は4,957,600円となってしまいました。

支払い保険料と受け取る保険金額がほとんど変わらないならば、保険にしておく意味がないんじゃないかと考えちゃいますよね。

そのため一時払いの終身保険などは保障として加入するというよりも運用商品として見る向きも出てきました。

解約返戻金のあるタイプの保険の場合、月払いなら10年ぐらいたたないと解約返戻率が100%を超えることが少ないのですが、一時払いの場合は4年ほどで解約返戻率が100%を超える商品も出てきています。

一時払いの保険は解約返戻率によっては銀行預金の利息よりも大きなリターンを得ることができるでしょう。

ちなみに私はバブル期ぐらいにはいった養老保険があって予定利率はなんと5.5%です。
そのため保険の担当が挨拶に来るたびに乗り換えを勧められます。勧められても乗換するつもりは全くありませんが。

乗換についてはまた別の機会にゆっくりお話ししたいと思いますが、予定利率の高い保険を持っている場合は保険の乗換はやめておきましょう。

予定返戻率の高い保険は契約者にとってはお宝保険ですが、保険会社にしたら予定利率が低下している現状では負担の大きい保険のためできれば解約してほしいと思っているんですよね。ですからうっかり話に乗ってしまわないように気をつけてくださいね。

一時払いほどではありませんが、全期前納(一括払い)も保険料的には魅力がある払い方です。

学資保険の例を見てみましょう。
明治安田生命積み立て学資(2018年7月現在)

契約者 25歳男性
被保険者 子供0歳
満期 21歳
受取総額 300万円
学資保険支払保険料比較
払込期間15年:15,970円×15年=2,874,600円
全期前納:2,749,776円

21年間の差額が124,824円。
預金利息と考えるとこれも大きな額ではないでしょうか。

全期前納は一時払いと違って解約などの時も未経過分の保険料は返金されるので、まとまった額を用意できるのであれば全期前納も考えてみましょう。

全期前納は一括払いとも呼ばれるので一時払いと混同しがちですが、全く違うことはご理解いただけたでしょうか?

まとめ
一時払いと全期前納(一括払い)は全期間の保険料分を保険会社に振り込むといったことではほとんど同じですが、その保険料の取り扱いには大きな違いがあります。

一時払いは先に保険料すべて支払うので、解約時も保険料は戻ってきません。
一方で全期前納は保険料を預けているだけなので、解約時には未経過分の保険料相当額が返金されます。

保険料の割引率としては一時払いのほうが全期前納の割引率に勝りますが、保険料が安いほうがいいとは限らず、その保険の目的や税金控除なども考えて払い方を決めましょう。

またどんな保険でも一時払いや全期前納が選べるわけではありませんので注意してくださいね。

まとまったお金があるならば全期前納はお勧めの払い方ですが、割引率が高くなる分保険料が安くなりますので、保険担当者がすすんで提案してくれないこともあります。

すぐ使わないお金があるならば全期前納といった払い方ができるのか確認してみましょう。

保険料の払い方一つでも家計にとっては大きな差が出ることも多々あるでしょう。保険担当者のおすすめだけで決めるのではなく、自分たちでもちょっと勉強しておきたいですね。